さて、僕は今日、人々は笑ふばかりで、とりあつて
くれさうもないことに就いてお喋りしたくなりましたので、君にあてて話しかける必要にせまられました。
面会日は木曜ときめて門の扉に木の札は掛けたが、ほんたうにこちらの仕事の為に考へて
くれさうな人はさして有りさうにないのでしみじみ困つて了ふ。
駆け出しの記者は会って
くれさえすれば、誰でも善人に見えてしようのないものです。
私の世話を焼いて
くれる別荘番の夫婦者は、格別用のない限り、いつも勝手に下っていたから、このうす暗い八畳の間は大抵森閑として人気がなかった。
——そうしてその幽霊が時々我々の耳へ口をつけて、そっと昔の話を囁いて
くれる。
あるいは己の愛している女に、それほどまでに媚びようとするあの男の熱情が、愛人たる己にある種の満足を与えて
くれるからかも知れない。
最後に自分は、常に自分を刺戟し鼓舞して
くれる「新思潮」の同人に対して、改めて感謝の意を表したいと思う。
金のまりをとってきて
くれさえすれば、おまえのいうとおり、なんでもやくそくしてあげるわ。