「しとやかき動」の例文

「しとやかき動」の書籍での例文

その時十八九にもなりましょうか、美しい娘が菓子皿を持って、奥の座敷から出て来ましたが左衛門の前へ菓子皿を置くと、しとやかに辞儀をいたしました。

色淡き、あるは華美なる羽織のちりめんのしとやかさよ、女の一人は淡青のリボンをぞ髪につけたる。

レースにくるまつて、しとやかな共和の女神のやうだ」と。

彼の妹は不相変赤児に乳房を含ませたまま、しとやかに僕等に挨拶した。

昨日の三重子は、——山手線の電車の中に彼と目礼だけ交換した三重子はいかにもしとやかな女学生だった。

腰元はその意を得て、手術台に擦り寄りつ、優に膝のあたりまで両手を下げて、しとやかに立礼し、

うす紅い昼の衣裳をきて、お前といふ異国の夢がしとやかにわたしの胸をめぐる。

終りには、いとしとやかに奏すべし

三ばんめの妖女は、王女のたちいふるまいの、やさしく、しとやかにありますように、といいました。

そっち――ええと、そちらに迷惑が掛かるんなら――」『いいえ、いいのよ』　彼女はまたしとやかに笑う。