その後、私は寥しくなると何時も新橋
停車場に出かけては五年前に経験した都会の入口の臭気と感覚とを新たに嗅いでくる。
司法主任は、それらの雫の特異な落下点を指差しながら、機関車が給水のため此処で
停車していた時に犯行が行われたに違いない、と附け加えた。
ただ庭先から川向うを見ると、今は両国
停車場になっている御竹倉一帯の藪や林が、時雨勝な空を遮っていたから、比較的町中らしくない、閑静な眺めには乏しくなかった。
それから、中央
停車場へはいると、入口にいた赤帽の一人が、突然千枝子に挨拶をした。
あるいはもっと厳密に云えば、あの
停車場のプラットフォオムである。
「お竹倉」は僕の中学時代にもう両国
停車場や陸軍被服廠に変つてしまつた。
汽車の歌志内の炭山に分るゝ某
停車場に着くや、車中の大半は其処で乗換へたので残るは余の外に二人あるのみ。
少なくとも三十分、或時の如きは一時間と二十三分も遲れて居ましたと、土曜日毎に該
停車場から程遠くもあらぬ郷里へ歸省する女教師が云つた。
自動車はラツパを鳴らしながら、或
停車場へ横着けになつた。
二人はそこの角から暗い横町にはいって淋しい裏通りを
停車場の方に急いで引き返していった。