しかしそうした放埒な、利己的な生活のなかにも、氏には愛すべき善良さがあり、尊敬すべき或る
品位が認められました。
若い頃はともかく気骨も
品位もあつたと谷村は思つた。
技術の訓練も、人材の吸引も、
品位の向上も、理論はとにかく、実際問題として、まづそこから出発しなければならぬのが、少くとも日本的特殊事情なのである。
国民として信用をなくしたり、
品位を墜したり、場合によつては国民の能率を下げたり、さういふ危険性をもつた心理的傾向が生れ易い。
「誰にでも魅力のある俳優」とは、畢竟、俳優臭くない俳優で、最も人間的
品位とあらゆる「美」に対する感受性を備へた俳優でなければならない。
品位のある言葉とは、要するに、その人の「高い教養」から発する「矜持」の現はれであつて、己れを識り、相手を識り、礼節と信念とを以て、真実を美しく語る言葉である。
そして、武将としての
品位と体面とを保つ事を心がけている。
その沈鬱な態度は、盲人としての理性というよりも、むしろ底知れない、こころもち暗さをおびた
品位であろう。
貞淑なる細君は、其の
品位を保つこと、恰も大籬の遊女の如く、廊下で會話を交へるのは、仂ないと思つたのであらう。