立ち並ぶそれらの大樹の根本を
塞ぐ灌木の茂みを、くぐりくぐってあちらこちらに栗鼠や白雉子が怪訝な顔を現わす。
「何故に諸君は、新劇俳優の歩かうとしてゐる道を
塞ぐのか」と。
海老子夫人は、紋附の黒の夏羽織、傘はささずに、扇子をつかつてゐる四十四五の近代母性型、黙つてゐる時、上唇で鼻の孔を
塞ぐ癖がある。
いくら世智辛い当世でも、いくら自分さへよければの時代でも、あなたの真摯な呼び声に、耳を
塞ぐ人ばかりはゐないと思ひます。
坦々たる古道の盡くるあたり、荊棘路を
塞ぎたる原野に對て、之が開拓を勤むる勇猛の徒を貶す者は怯に非らずむば惰なり。
坦々たる古道の尽くるあたり、荊棘路を
塞ぎたる原野に対て、これが開拓を勤むる勇猛の徒を貶す者は怯に非らずむば惰なり。