かの有名な王昭君の
故事の如きは、たまたまこれが犠牲となった可憐なる一つのローマンスにほかならぬのである。
会員は男女五人ずつ併せて十人、百物語の
故事にならって、百という数の十分の一に相当する十人が毎月一回寄合っての怪談会である。
此は日本国の元祖の村々が、海岸に篷屋を連ねた大昔からあつた神の
故事である。
私の友人は、支那の
故事とか、日本の古い物語や歴史のなかの人物である。
「花ざかり」「母子」の次に描いたもので、この
故事に取材した「軽女惜別」はわたくしにはなつかしい作品の一つである。
——孟母断機の
故事を憶うたびに、わたくしは、それをおもうのである。
それにヒントを得て一気呵成にあの梅花粧の
故事が出来上った訳であるが、これも美の神のご示現であろうと今でもそう思っている。
故事出典その他修辞上の装飾には随分、仏書漢籍の影響も見えるが、文脈に至っては、純然たる日本の女言葉である。