僕は勿論カルメンに扮するイイナを観ることを
楽しみにしていた、が、第一幕が上ったのを見ると、カルメンに扮したのはイイナではない。
が、彼の
楽しみにしていた東京へ出かける日曜日はもうあしたに迫っている。
あるいは太い指の先に一本のバットを
楽しみながら、薄暗いロシアを夢みている。
昔は蔵前の札差とか諸大名の御金御用とかあるいはまたは長袖とかが、
楽しみに使ったものだそうだが、今では、これを使う人も数えるほどしかないらしい。
たとひ三百歳の齢を保ち、
楽しみ身に余ると云ふとも、未来永々の果しなき
楽しみに比ぶれば、夢幻の如し。
さうして彼等の払つて行く金が、稀に約束の額より多かつた時は、たつた一人の父親を、一杯でも余計好きな酒に飽かせてやる事を
楽しみにしてゐた。
僕達は先生と一緒に弁当をたべましたが、その
楽しみな弁当の最中でも僕の心はなんだか落着かないで、その日の空とはうらはらに暗かったのです。
この特質は成長するとともにだんだん強くなり、大人になってからは自分の主な
楽しみの源泉の一つとなったのであった。
そのなかでもわかっていることは、精神の諸作用を過分に身につけている人にとっては、これこそなによりも生き生きとした
楽しみの源泉である、ということだ。