是小弟長く浪遊して仕禄を
求めず、半生労苦辞せざる所、老兄ハ小弟を愛するもの故、大略を述。
詩を
求めずして佐藤の作品を読むものは、猶南瓜を食わんとして蒟蒻を買うが如し。
若しその中に少しでも賑やかな通りを
求めるとすれば、それは僅に両国から亀沢町に至る元町通りか、或は二の橋から亀沢町に至る二つ目通り位なものだつたであらう。
部屋に飛んで来て障子や柱にとまつたジガ蜂は、何かを
求めるかのごとく、くるくると歩きまはりつつ、その穴を見つけると必ずそのなかへ入つてみる。
黒河からやってくる者たちは、何物も持たず、何物をも
求めず、ただプロレタリアートの国の集団農場や、突撃隊の活動や、青年労働者のデモを見たいがためにやってくる。
芭蕉の説に従へば、蕉風の集を著はすのは名聞を求めぬことであり、芭蕉の集を著はすのは名聞を
求めることである。
やがて世はその乾燥と平凡と猥雑との塵労をもって、
求めずとも諸君に押し寄せるであろうからである。
寺院の堂塔が王朝時代の建築を代表するように、封建時代を表象すべき建築物を
求めるとしたら天主閣を除いて自分たちは何を見いだすことができるだろう。
八 生活に安逸を
求めず、感官を護り、飮食度あり、信心あり、勇猛なれば、魔は彼を伏せず、猶ほ風の巍然たる山に於けるが如し。