無駄がないといふことは、書いてあることがみなそれぞれの重要さで
活きてゐるといふことである。
毎日窮屈な仕事に圧えつけられて暮していると、こんな駈足ぐらいでもこうまで
活きている感じが珍らしく感じられるものか。
こんなふうに、鈎先をさすと、蝦は二、三十分くらいの長い間、
活きているまま水中に泳いでいるから、活き餌を好む鱸の眼につきやすい。
綴られた言葉のひとつひとつが、
活きて躍つてゐるのです。
○勿論、それぞれの人物は完全な一個の存在として一人一人僕の心の中に
活きてゐた。
が、三右衛門は苦にがしそうに、「かほどの傷も痛まなければ、
活きているとは申されませぬ」と答えた。
自分にはこの漢熟語は未だ
活きて居るが、自分の孫ぐらゐの時代になると、もはやかういふ熟語はその語感が
活きてゐないだらう。