もちろん、営業部からは続刊の希望もあったが、すでに一年間とさだめた終刊の時期も過ぎているので、名残り惜しいが燈台の灯を
消すことにした。
『牢獄の五月祭』の持つ魅力が他の小説の光りを
消すのだ。
」と云つて、驚いて見てゐる商人風の人の手に指環をのせると、そのまま掻き
消す様に見えなくなりました。
表二階の次の六畳、階子段の上り口、余り高くない天井で、電燈を捻ってフッと
消すと……居合わす十二三人が、皆影法師。
鼬は、母が仮りに姿を現したのだと告げて、かうしてゐては、終には命も危いから、叡山西塔の北谷にゐる、若の叔父帥阿闍梨の処へ逃げて行くやうに、と諭して姿を
消す。
悪性の病をわずらって悪臭を放ち、それを
消すために安香水の匂いをプンプンさせていたが、そんな頭の働かせ方がむしろ不思議だとされていた。
一の不義は直ちに其反響を社会に及ぼすなり、而して此塲合には、社会は他の義を以て、其不義を
消すの権利あり、責任あり、これ正しき意味の復讐なり。
その姿は見えないが、瞬間瞬間光を
消す星の工合から、気味の悪い畜類の飛んでいるのが感じられるのである。