多分好きだろうと思って、ギイの
素描を見せたら、これは嫌いだと云ったのもその時ではないかと思う。
草土社成立彼之れの年代の岸田の絵には、
素描であると彩描であるとを問はず、——和風、洋風を問はず——その署名日付は悉く西暦の数字で入れてある。
この絵の金網の目大きさも、決していいかげんに
素描した一コマ一コマではないと思ふ。
例へば線のなだらかな絹物の長襦袢に細帯といふ種の女装は、あまつさへそれの(
素描味)へ色味が加はれば、説明以上にある画境への画材となる。
大事の仕事であったので、弟子達にも手伝わせず
素描から設色まで融川一人で腕を揮った。
しかしいったいの釣合をとるためには、幾遍も
素描をやり直しまして、自分自身でやや満足出来るものに致しましてから、本当に筆を執ったのでございます。