「詞木隠」の例文

「詞木隠」の書籍での例文

僕は「まづまづ御出で候跡の、けしからず物騒に候は何事にて候ぞ」と云ふ渡し守の詞と共に、武蔵野の草の靡いた中に一条の道の現れるのを感じた。

月東山を離るといふの句は詞客の套語となれりといへども、実は水に近き楼台の先づ清輝を看るを得るの多趣なるに如かず。

当世の詞でいうと、最も平民的で、それで江戸らしいのは、きりぎりすに限りますよ」

蘇東坡の真君泉を賞し、葛懶真の藍家井を揚ぐるが如き、詩詞雑述のこれに及ぶもの、また甚少からず。

折々は不機嫌な詞も交る。

冢穴の入口でも、自然は永遠に美しく輝いてゐるといふ詞があつたつけ。

おうほと、博士独特の妙な感歎詞をなげるごとに、博士の頤髯がごそりとうごいた。

三浦という老人は家主で、その時代の詞でいう大屋さんであった。

」といふ詞をふと私は想ひ出し、にはかに坂田三吉のことがなつかしくなつて来た。

車屋は有難うござりますと、詞に力を入れて繰返した。

詞を見るに「傷」「影」「弱さ」「脆さ」など、負の要素を身にまといながらもめげずに生きていくよ、というような内容でなるほどこれはぴったりだな、と思いました。

一番重要なのは謡の詞ですが、謡本の上の部分に細かく書いてある文章を僕はあんまり見なかったのですが、近藤先生に言われてから意識して見るようになりました。