かすか の例文

はつか・ほのか・朧ろげ・不鮮明・不明瞭・漠然たる・仄か 等の意味を持つ「かすか」の例文です。カジュアルな用途・伝統的な用途のそれぞれを知れます。

「かすか」の書籍での例文

殊に人工の文明の中にかすかに息づいている自然を愛した。
しかも彼等の頭の上には、——ラマ教の寺院の塔の上にはかすかに蒼ざめた太陽が一つ、ラッサを取り巻いた峯々の雪をぼんやりかがやかせているのである。
そのあとには唯凍て切った道に彼等のどちらかが捨てて行った「ゴルデン・バット」の吸い殻が一本、かすかに青い一すじの煙を細ぼそと立てているばかりだった。
やや長めな揉み上げの毛が、かすかに耳の根をぼかしたのも見える。
額の捲き毛、かすかな頬紅、それから地味な青磁色の半襟。
水際の蘆の間には、大方蟹の棲家であろう、いくつも円い穴があって、そこへ波が当る度に、たぶりと云うかすかな音が聞えた。
が、やがて竹の筒を台にした古風なランプに火が燈ると、人間らしい気息の通う世界は、たちまちそのかすかな光に照される私の周囲だけに縮まってしまった。
私はかすかな心の寛ぎを感じて、無言のまま、叮嚀にその会釈を返しながら、そっと子爵の側へ歩を移した。
彼は或脳髄の上にかすかに白いものを発見した。
明子はかすかながら血の色が、頬に上つて来るのを意識した。

「かすか」のオンラインでの例文

かすかに口元のマスクが動いた。
 整然としていながら、人間の光と闇が浮かび上がるような――無機質な中に情念のかすかな陰影を感じさせる部屋でした。
頭にかかっていた靄が、かすかかすかに薄くなってくるような気配は感じるけれど、はっきりしない。
周りのガラクタに紛れていて本当に使えるのかが心配だが、かすかに唸っている。
車内は高級車特有の静粛さと、柑橘系の上品な香りがかすかに漂う。
赤みがかった濃い黄金色の髪が、風にかすかに揺れる。
この暗い世の中の雰囲気の中で、かすかな希望の光として私たち一般人に明るい話題を提供し続けてくれました。
それこそが、解読不能のコードを紐解き、美しくコーディングし直していくという希望がかすかに頬に触れた、確かに触れた、と感じた理由である。

「かすか」の他の表現

日常的に使用されていない形のものも列挙します。実際にその使用されているかは、クリックして例文を確認してください

おぼろ微弱朧気朧げ幽か曖眛ほのか不明おぼろげ微か不鮮明曖昧不明瞭曖昧模糊あいまい仄かあやふや

「かすか」の関連語句

不慥か不確定有耶無耶不定うやむや不確かあやふや不明瞭

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