いくら聡明であっても、世故にたけた悪者には騙されることもあろうし、世馴れぬ同志で予期せざる摩擦を起したり
不調和を発見することも有る筈である。
しかもその堂堂とした渡し守を
不調和とも何とも感じないのは丁度歌舞伎の火入りの月を
不調和と感じないのも同じことである。
私一個の見解をもつてすれば、ある新聞の小説と、同紙面との調和
不調和といふことはこゝで相当重要な問題になつて来ると思ふ。
壁には風景画と、皿と、それらの中に、
不調和にも一枚の女の写真が額にしてかけてある。
老婦人は、純日本式の不断着、ただ、肩から無造作に投げかけた毛皮の襟巻が、さほど
不調和に見えないほどの身ごしらへ、身ごなし。
その調和
不調和によつて、香水の効果を増すことも減ずることもある。
だが、この鮮麗な大河の風色と熾烈な日光の中では決して
不調和ではない。
モシモコレヲ
不調和ト感ジル人ガアツタラオソラクソノ人ガカタカナヲ見ナレナイセイカ、ソウデナカツタラ数学ノ本デ十分ニ痛メツケラレタ記憶ヲ持ツ人ニチガイナイ。
そうすればちょっとした出来事にも深い運命や悲哀やまた美の調和や
不調和やつまり人生に対する愛と悲しみの意識がだんだんこまやかになるものである。
そしてその各部分がまだ完全にしっくりしていることと、一つ一つの石のぼろぼろになった状態とのあいだには、妙な
不調和があるように見えた。