結婚後、湧いてくる新しい夫婦愛といふものは、人生の好
伴侶として配偶者を見る愛であつて、結婚前の恋愛とは別箇のものである。
しかし彼が持っている円滑で自在な魂は、かならずしも、人生の
伴侶として特に自分を指名する切実性を持つ魂とは受取れなくなった。
どちらかといふと、二人とも晩婚で、彼は三十二で、はじめて、家庭と名のつくものをもち、妻の順子は、二十六で、平凡な人生の
伴侶を見つけたのである。
それにも拘はらず、われわれの
伴侶たる女性は、その危機を危機として肝に銘じてゐるであらうか?
或人はかくばかり美しく荘厳な自然の
伴侶となるために、人類には如何に希望多き悠久な未来が残されてゐるかを痛感するだらう。
三太郎の日記は三十代に於ける自分の前半期の
伴侶として、色々の意味に於いて思ひ出の多いものである。
紡車は、嘗つてそれが寡婦の好
伴侶であつたやうにならなければならぬ。
すなわちローマでの体験から五十年以上の歳月にわたってベートーヴェンの音楽は、ロランの魂の
伴侶であるとともに、そしてその故にまた彼の知性の研究対象であった。
われわれの生活の偉大な
伴侶であってくれたその人に、私は、この一時代の感謝の言葉を——Dankgesang(感謝の歌)をささげる。