按ずるに答への義務があると思へばこその話で、路傍の人に対してなら、厭な顔もみせない代りに、返事もしないで通りすぎてしまへばいいのだ。
地誌を
按ずるに、摩耶山は武庫郡六甲山の西南に当りて、雲白く聳えたる峰の名なり。
按ずるに無条件の美人を認めるのは近代人の面目に関るらしい。
『真田家古老物語』の著者桃井友直は「
按ずるに初は、信繁と称し、中頃幸重、後に信賀と称せられしものなり」と云っている。
按ずるに于※褒中即事の詩に云ふ、遠鐘半夜に来り、明月千家に入ると。
按ずるに鍾馗大臣の如き、明皇夢中に見る所と做すは素より稗官の妄誕のみ。
つらつら
按ずるにわが俳諧修業は「ホトトギス」の厄介にもなれば、「海紅」の世話にもなり、宛然たる五目流の早じこみと言ふべし。