伊東は年に四、五回、遠雷がかすかにカミナリのマネをしてみせる程度で、片道三時間の通勤は不便だが、ヘソをぬかれる心配のない平和に
替えられないと彼は云っている。
一杯飲んでいる内には、木賊刈るという歌のまま、研かれ出づる秋の夜の月となるであろうと、その気で篠ノ井で汽車を乗
替えた。
けれども流石に院長にだけは神妙に身を委せ、時どき繃帯をとり
替えて貰っては辛うじて清潔を保っていた。
少年の私は、父母にも
替え難い利根川の水の源に憧れて、幾たび大刀寧岳の姿を、夢に描いたことであろう。
が、私はそんなことは、考えませんから、手を
替え品を
替え、父と母とに嘆願してみたのです。
むかし、姓名判断などは、なかったのであるが、幸村ほど智才秀れしものは時に際し事に触れて、いろいろ名前を
替えたのだろう。
わたしは自分が二度と
替えられない終身の職に就いたことに対しては、なんの躊躇も感じていませんでした。
ところで、ここに一つ、私がその金額のお立て
替えをせずに、あなたのご心配を取り除く方法があります。
「蝶合戦」の話を聞いたのち四、五日を経て、わたしはこの間の礼ながらに赤坂へたずねてゆくと、老人は縁側に出て金魚鉢の水を
替えていた。
待っていた為替が家から届いたので、それを金に
替えかたがた本郷へ出ることにした。