やがて、氏は大乗仏教をも、味覚しました、茲にもまた、氏の
歓喜的飛躍の著るしさを見ました。
黙つて、黙つてゐるために、かへつて、二人とも切ない
歓喜の哀愁がふかく胸をとぢたので御座いますね。
「翁」に限つて小鼓は頭取と脇鼓の連調で囃すが、この囃子がまたいかにも目出度いもので、
歓喜の情緒が盛られてゐる。
その雑書と題する詩(剣南詩稿巻五十二)に云ふ、枳籬莎径入荊扉、中有村翁百結衣、誰識新年
歓喜事、一※一犬伴東帰と。
然るにアリストテレスは何が故に只罪過をのみ説いて
歓喜戯曲の「
歓喜に終る源因」に就て説くことなかりしや。
童話時代の明け方に、——獣性の獣性を亡ぼす争ひに、
歓喜する人間を象徴しようとするのであらう、日輪は、さうして、その下にさく象嵌のやうな桜の花は。
遼陽陥落の報知は無論に
歓喜の声をもって日本じゅうに迎えられたが、殊に師団の所在地であるだけに、ここの気分はさらに一層の
歓喜と誇りとをもって満たされた。
睡っている中に不可思議な夢を感ずるように、倦怠と懶惰の生を神秘と
歓喜の生に変えたいのである。
あなの中にいて、大空も海も牧場も見ないこんな人こそは、きっと天国に行きたいにちがいないと思いましたから、鳩は木の枝の上で天国の
歓喜を鳩らしく歌い始めました。
自然の心に宿る
歓喜にしてもし歌うべくんば、自然の心にささやく悲哀もまた歌うべきであろう。