小児三 御覧よ、
脊よりか高い、障子見たようなものを背負ってるから、凧が歩行いて来るようだ。
ちょうど緋縮緬のと並んでいた、そのつれかとも思われる、大島の羽織を着た、丸髷の、
脊の高い、面長な、目鼻立のきっぱりした顔を見ると、宗吉は、あっと思った。
脊の伸びたのが枯交り、疎になって、蘆が続く……傍の木納屋、苫屋の袖には、しおらしく嫁菜の花が咲残る。
そうすると紆波が来る度ごとにMは
脊延びをしなければならないほどでした。
そして隊長は、ぺっと乾いた唾液を、馬の
脊越しに吐き捨てた。
(立ちながら休むときは、
脊の担い梯子へ、息杖を当てがって、肩を緩めるので「一本立てる」というのである。
緑色のリボンで、ちぢれた髪を額から鉢巻のように結んだ、目の大きい、
脊のスラリとした頬の紅い女であった。
脊丈より横幅の方が廣いほどな、提革鞄の古いのを、幾處も結目を拵へて肩から斜めに
脊負うてゐる。
わたしは一倍も高い櫃台の外から著物や簪を差出し、侮蔑の中に銭を受取り、今度は
脊長けと同じ櫃台の前へ行って、長わずらいの父のために薬を買った。
彼等は皆、この曇天に押しすくめられたかと思ふ程、揃つて
脊が低かつた。