その番
頭さんから、今朝、電話で、東京も昨晩から大雨で、浴衣一枚では寒いくらゐだつて申して参りましたんですよ。
)しかし今日はどうしたのか、お嬢さんも坊ちゃんもただ呆気にとられたように、
頭さえ撫でてはくれません。
聚楽第行幸で、天下の群雄を膝下に叩
頭させて気をよくして居た時でも、秀吉の
頭を去らなかったのは此の関東経営であろう。
「番
頭さんは口が重くって話しにくいと云いますから、わっしから取り次いでも好うがすかえ」
「是れは恐れ入つた、が、現に君の如き石部党の旗
頭さへ、彼の女神の為めには随喜の涙を垂れたぢや無いか」
こつちも黙つて、ろくすつぽう見もしないで、そのなかのどれかこれかを、指の
頭でおす。
従つて同窓たちの
頭の中には、彼等が学校を出るまでの間に、何時か彼女と俊吉との姿が、恰も新婦新郎の写真の如く、一しよにはつきり焼きつけられてゐた。
九「お前さんは湯屋の番
頭さんなら内証で手拭を持って来ておくんなさい、お願いです」
それがすむと、番
頭さんがはたきをかけてまわるあとから要吉は、じょろで、水をまいて歩くのでした。
まくらの上でちょっと
頭さえ動かせば、目に見える景色が赤、黄、緑、青、鳩羽というように変わりました。