診察所の方は薬剤師が一人と会計の
爺さんとで、この二人は通い、その外に先刻いった下村さんと内野さんの書生が二人。
うらうらと春の日の照り渡った中に木樵りの
爺さんを残したまま。
今は
爺さんが引き受けているからいいが、その
爺さんがいなくなってからチョン髷が来たらどうしますかな。
爺さんはそう言って、遠い記憶を思い出そうとするように、軽く眼を閉じた。
ばかめ、こんな
爺さんを掴めえて、剣突もすさまじいや、なんだと思っていやがんでえ、こう指一本でも指してみろ、今じゃおいらが後見だ」
昔、横井なに右衛門とかいう下の村のはしっこい
爺さんが、始めてここの鉱山を採掘した。