即ち人
柄とか社会的地位の優位を利用して正当な論理を圧倒し、これを逆にしていへば人
柄や地位の優位に論理の役目を果させるのである。
この男の取
柄といふのは、さういふところにあるやうだ。
この女の取
柄といへば、あくせくお金を儲けようといふ魂胆のないことで、酒が入手難になり営業がむずかしくなると、アッサリ酒場をやめて、野村と同棲したのである。
二、俳優の持ち味とか
柄とかにあまり囚はれず、むしろ、個々の俳優の表現能力に応じ、その素質のなかにある新しい領域を開拓させるやうな人物を作りあげること。
妻の愚鈍さに、二年程前からつく/″\愛憎を尽かしてゐるのであつたが、このミシンの巧さが、妻にとつては唯一の取
柄といつたものであつた。
慣れたものには時刻といい、所
柄といい熊の襲来を恐れる理由があった。
懇親の間
柄とて案内もなく客間に通って見ると綾子と春子とがいるばかりであった。
学界にでは家
柄とか情実とかいうものの力によることがない、腕一本でやれるということが明かになると思う。