乱世のことであるから官給は
至って不充分で、泥棒でもしなければ生活が立たないように貧乏である。
至って人通りが少く、しかもアイマイ宿のような酒場も点在しているから深夜や未明に歩いてもフシギがられもしない。
豊島大将を始め
至って弱気ですぐ投げたり諦めたりしてしまうから、他流試合には全然ダメで、勝つのは尾崎と僕だけだ。
尤もホームは
至って閑散で、そんなことには超人的な記憶力をもっている若い男たちが、幸か不幸かその近所に居合わさなかったせいにもよるだろう。
ところが、このわたくしは、そういう賢明人種とはちがい、
至って生来無慾恬淡の方であるからして、なにごとも構わずぶちまけて、一向に憚らない次第である。
至って正直なので、家でも目をかけて使って居ります」
なれども昔のお武家は御気象が
至って堅い、孔子や孟子の口真似をいたして、頻に理窟を並べて居るという、斯ういう堅人が妹に見込まれて、大事な一人娘を預かった。
老人とは言うものの、やっと六十歳で足腰も達者、
至って壮健のほうである。