その後阿利※は薪を取らんと山に
行きしが、道にて一匹の兎を見ければ杖ふり上げて丁と撩ちしに、忽ち兎は死人と変じて阿利※の項に搦み着きたり。
若い店員は奥の方に入つて
行きしばらくすると、一人の老翁が出て来て云ふに、『それはやつぱり元のところに建物がありますよ。
然ばかり明日の釣りに負けまじと思はば汝も新に良き竿を求めよかしと云へば、雀躍して立出で
行きしが、時経て帰り来りしを見れば、おもしろからぬ色をなせり。
をのこいとあやしみ、林のきはみまでと、猶上り
行きしに、林の盡くる所、即ち水源なり。
おばはんとうとう出て行きよったが、出て
行きしな、風呂敷包持って行ったンはええけど、里子の俺は置いてきぼりや。
然れどもこは真に出来のよかりしにあらず、一つには喜多床に髪を刈りに
行きし時、独乙語の先生に順を譲り、先に刈らせたる為なるべし。
這入って
行きしなに縄にふれると、向うで鈴が鳴った。
行きしなに、誰れでも外米は食いたくないんだから今度買ってきたら分けあって食べましょうと云って乗合バスに乗った。
幾度か立出でゝ、出で
行きし方を眺むれど、沈み勝なる母の面は更なり、此頃とんぼ追ひの仲間に入りて楽しく遊びはじめたる弟の形も見えず。