元来、力(ハタラキ)は必然的に動きつゝあるもので、
静止は力ではない。
はじめは液面は平かに
静止していたがややあって、すこし表面波の小さいのが現れたと思うとポッカリと真黒い二糎立方位の物が浮かび出でた。
……朱子の学説を要約すれば、洒掃応待の礼よりはじめ、恭敬いやしくも事をなさず、かつ心を
静止して、読書して事物を究め、聖賢の域に入れよとある。
次の瞬間に見えたものは、翩翻と返って来た長紐と、鳥居の一所に
静止して、キリキリ廻っている独楽とであった。
十時に、再びカンテラを淵の面へ差して魚の姿を眺めると、やはり水の中層に
静止している。
現実を有りのまゝの
静止したもの、固定したものと見做すのが間違っている。
法水がほとんど反射的に誰何すると、その人型は竦んだように
静止して、しばらくは荒い呼吸の喘ぎが聴えていたが、やがて、つかつか前に進み寄ってきた。
それは、よく廻った独楽が完全な
静止に澄むように、また、音楽の上手な演奏がきまってなにかの幻覚を伴うように、灼熱した生殖の幻覚させる後光のようなものだ。
それは、よく廻つた独楽が完全な
静止に澄むやうに、また、音楽の上手な演奏がきまつてなにかの幻覚を伴ふやうに、灼熱した生殖の幻覚させる後光のやうなものだ。
そのあとはただ、沈黙と、
静止と、夜とが、宇宙全体であった。