保吉はきのうずる
休みをしたため、本多少佐の頓死を伝えた通告書を見ずにしまったのである。
しかし彼女の空想は芸術とはほとんど縁のない未来の生活の上に
休み勝ちだった。
雌蜘蛛はそこまで上りつめると、今度はその莟と枝との間に
休みない往来を続けだした。
十二時半、一時、一時二十分——書庫の上の時計の針は、
休みなく確かに動いて行った。
——云わば、修理の心は、自分の尾を追いかける猫のように、
休みなく、不安から不安へと、廻転していたのである。
心の
休み場所——とは感じないまでも何か心の休まっている瞬間をそこに見出すことがあった。
さうしてその菊の籬の尽きるあたり、階段の上の舞踏室からは、もう陽気な管絃楽の音が、抑へ難い幸福の吐息のやうに、
休みなく溢れて来るのであつた。
その代り空の月の色は前よりも猶白くなつて、
休みない往来の人通りの上には、もう気の早い蝙蝠が二三匹ひらひら舞つてゐました。