われわれも汗をふいてまず
ひと息つくという段になると、かの青年は俄かにあっと叫んだ。
汪もこれで
ひと息ついて、ひたすらに夜の明けるのを待っていると、表がようやく白んで来た時、太鼓をたたき、笙を吹いて、大勢の人がここへ近づいた。
舞台の方でかちかちという拍子木の音がきこえると、お絹はそこにある茶碗の水を
ひと息にぐっと飲みほして、だるそうに立ちあがった。
さういふ特色が、時に却つて、その意図する喜劇的効果を鈍らせ、緻密ではあるが、なにかもう
ひと息といふものを感じさせた。
殊にもう
ひと息といふところで、なんとしても時間の都合がつかず、それに、身心ともに疲労を覚えたので、所謂、「戦闘」そのものはつひに見ずじまひである。
自分が大金を所持しているのを知って、誰かうしろから追ってくるようにも思われて、かれは眼にみえない敵を恐れながら湯島から本所まで
ひと息に駈けつづけた。
奇怪な男はにやにや笑いながら、無言でその猪口を受け取って、相手のついでくれた酒を
ひと息にぐっと飲みほした。