それに曇つた、今にも雪でも降り
出しさうな、寒い厭な天気だつたので、私はまた一時間ばかし汽車に乗つて助川駅に下りた。
この手紙は印度のダアジリンのラアマ・チャブズン氏へ
出す手紙の中に封入し、氏から日本へ送って貰うはずである。
フロイライン・メルレンドルフの演奏会へも顔を
出すつもりだった。
もう今では目をつぶつても、はつきりこの店を思ひ
出すことが出来る。
自分はこれを書いてゐる今でも、君の悠然とした歩き方を思ひ
出すと、もう一度君と大学の廊下に立つて、平凡な時候の挨拶でも交換したいやうな気がしないでもない。
だが今は、何とか言葉でもかけられると、直ぐもうそれを切掛けに泣き
出しさうな氣持なのだ。
斯う言つて來ると、私が彼等に對して文藝擁護論でも説き
出しさうに聞えるかも知れない。
とおんつぁんが吹き
出しさうな顔をして、声だけはがなり立てた。
細い針ほどな侏儒が、一つ/\、と、歩行き
出しさうな氣勢がある。