私は市井の
屑のやうな飲んだくれだが後悔だけはしなかつた。
桂子は花の
屑を包んで膝かけを外しながら、いつも病気勝ちな小布施に何かにつけて気を配るせん子をいぢらしいと思つた。
若い料理教師は、煙草の喫い殻を
屑籠の中に投げ込み立上って来た。
紙ぎれ、ボロぎれ、藁
屑、玻璃のかけらなど、——そんなものゝ堆積がそこらじゅう一面にちらばっていた。
そしてそこここ、西洋菓子の間に詰めてあるカンナ
屑めいて、緑色の植物が家々の間から萌え出ている。
立ちならんだ町家の間を、流れるともなく流れる川の水さへ、今日はぼんやりと光沢を消して、その水に浮く葱の
屑も、気のせゐか青い色が冷たくない。
茲に於て私は再び天津教古文書の批判を思立ち、曩に
屑しとせざりし方式により精査糺明これ勉め以て一般世人をも警醒せんことを試みるのである。