もし、このこと果たして真実ならば、実に
奇々怪々、不可思議千万といわざるべからず。
これは又評論書きにも似合はない
奇々怪々な先生だと思つて、ひどく好きになつてしまつた。
むろんマムシの友情だから、だましたり裏切ったり、
奇々怪々な友情だが、ともかく友情の血は通っていた。
奇々怪々なるその大事件は、第一ページにあたるその日において、ほんのちょっぴり、その切口を見せただけであった。
それというのも、恩師渋谷博士が当り前の亡くなりかたをされたのであったら、そうも思わないのだけれど、博士の最後ほど
奇々怪々なるものはなかったのである。
顧みて明治以後の歴史を見よ、如何に其政治社会が紛糾錯雑して、
奇々怪々なる役者の乱舞跳梁を許したるか。
形に現はされたもので、最も古いと思はれるものは山東省の武氏祠の浮彫や毛彫のやうな繪で、是は後漢時代のものであるが、其化物は何れも
奇々怪々を極めたものである。