もう一人は、黄色い法衣を着て、耳に小さな青銅の環をさげた、一見、象貌の
奇古な沙門である。
どの組もどの組も、縛っている方が労働者の風をして、縛られている方が紳士の服装をしているから、
奇体です。
何でも
奇俊王家郎と称されたと云うから、その風采想うべしである。
母についても一つ言うべきは、想像力とも思われるものが非常に豊かで、
奇体にないことをあるように考える癖がある。
海上風波の難に遭へる時、若干の油を取りて航路に澆げば、浪は
奇くも忽ち鎮りて、船は九死を出づべしとよ。
結構と云や、先生、八犬伝は愈出でて、愈
奇なり、結構なお出来でございますな。
南京
奇望街の或家の一間には、色の蒼ざめた支那の少女が一人、古びた卓の上に頬杖をついて、盆に入れた西瓜の種を退屈さうに噛み破つてゐた。
結構と言や、先生、八犬伝はいよいよ出でて、いよいよ
奇なり、結構なお出来でございますな。
「や、こいつは
奇体だ、樋口君、どこから買って来たのだ、こいつはおもしろい」と、私はまだ子供です、実際おもしろかった、かごのそばに寄ってながめました。