ふだん精神修養の何のと云ふ癖に、あの
狼狽のしかたはどうだと云ふ、腹があつたのです。
もとより左団扇の気持はなかったから、十七のとき蝶子が芸者になると聞いて、この父はにわかに
狼狽した。
如来は彼の
狼狽するのを見ると、路のまん中に佇んだなり、徐ろに彼をさし招いた。
僕はちょっと
狼狽し、莫迦莫迦しいほどちゃんと坐り直しました。
それから少時すると、赤い顔をした男が、幕の中から首を出して、さも
狼狽したように手を動かしながら、早口で何か船頭に云いつけた。
そしてすこぶる
狼狽のていで、自分の座席に蛙のように飛びついた。