これを生飯と言うが、臨川寺ではこの生飯を川へ
捨てる習慣になっていました。
自分は人々に傚って、堤腹に脚を出しながら、帰路には
捨てるつもりで持って来た安い猪口に吾が酒を注いで呑んだ。
人は生きて居る間は向上進歩の望を
捨てることは出来ぬものであります。
もっとも初から捨てさせるつもりで何処ぞで呉れ、
捨てるつもりで被て来たには相違無いわびしいものであった。
彼は、ただこうした自分の迷いから、命を
捨てることが、いかにも惜しまれたので、できるだけは逃れてみたいと思っていた。
そして、その記者は、日本の国民は何時でも天皇のために命を
捨てるものだと堅く信じて居た。
お年寄りだからこそ、
捨てるももったいないと、丹念にしわをのばして、巻き紙に使ったんだ。
自分はその辺りに転っている鉋屑を見、そして自分があまり注意もせずに煙草の吸殻を
捨てるのに気がつき、危いぞと思った。
しかし成瀬はまだ煙草を啣へてゐたから、すぐにそれを下へ
捨てると、慌てて靴で踏み消した。