汝等を
棄てて顧みざる能はば、生路も亦なきにしもあらず)
殺尽せしお村の死骸は、竹藪の中に埋
棄てて、跡弔もせざりけり。
お前の大切な水仙を二つとも鍬で半分に切ってしまったから、裏の草原へ
棄ててしまった。
と口の中で云い
棄てて、またさっさと行き過ぎようとする。
如何にも其様な悪びれた小汚い物を暫時にせよ被ていたのが癇に触るので、其物に感謝の代りに怒喝を加えて抛
棄てて気を宜くしたのであろう。
とうとうしまいには、引取り手のない死人を、この門へ持って来て、
棄てて行くと云う習慣さえ出来た。
彼はせつぱつまつて思ひ悩んだ揚句、全く浮世を
棄てて神仏にすがり四国遍路を思立つた。
『拙僧がそれを焼き
棄てて進ぜようか?』と和尚は訊ねた。