勿論、ありふれた物ばかりで、別に
珍奇の書は見出されなかったが、それらの書物を自分の座右に備え付けておかれるというだけでも、確に有難いことであった。
尋常の『修身書』に出ておる、武士が瓢箪を切りたる話は、『
珍奇物語』と題する書中に出ておる。
この
珍奇なる部落は、人種、風俗、言語に於て西欧の全人種に隔絶し、実に地球の半廻転を試みてのち、極東じやぽん国にいたつて初めて著しき類似を見出すのである。
この
珍奇なる部落は、人種、風俗、言語に於て西欧の全人種に隔絶し、実に地球の半廻転を試みてのち、極東じゃぽん国にいたって初めて著しき類似を見出すのである。
半年とたたないうちに博士のこの奇妙な研究室には、世界各地の
珍奇な蜘蛛がみられるようになったのである。
「あちらの畑で、百姓どもが
珍奇な槍を振りまわしている様子じゃが、あれはなんじゃ」
という
珍奇無双なのがあるそうですが、月に浮かれて夜ふかしをせずとも、この季節ぐらい、まことにどうも宵臥し千両、朝寝万両の寝ごこちがいい時候というものはない。
世に
珍奇なるものは歳月の經過と共にその刺撃性を失ふこともあらうが、眞正に新しきものはとこしへに新しきもののいつも變らぬ象徴であらねばならぬ。
一般の西洋人は、茶の湯を見て、東洋の
珍奇、稚気をなしている千百の奇癖のまたの例に過ぎないと思って、袖の下で笑っているであろう。